こんにちは!
管理人のhorishinです。
突然ですが「坪単価」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
不動産業界ではあらゆる場面で名前が出てくる坪単価ですが、一般的にはなじみが薄いので「坪単価ってなに?」「坪単価ってどうやって計算するの?」と思われているのではないでしょうか。
そこで今回は坪単価とは何なのか、坪単価はどうやって計算するのかを誰でもわかるようにお伝えしていきます!
坪単価とはなに?坪単価の出し方を徹底解説!
坪単価とは、建物の床面積1坪(約3.3㎡)あたりにかかる建築費のことです。坪と言われてもあまりピンとこないかもしれませんが、畳で言うと大体2畳分ぐらいの広さに相当します。
坪単価は基本的に「建物の本体価格÷延床面積」で求められます。例えば、本体価格4,000万円で延床面積80坪の建物なら、坪単価は50万円という訳ですね。
一般的には坪単価を見ればその建物のグレードがわかると言われています。坪単価が高いとそれだけ建物本体の材料費や設備にお金をかけているということです。
坪単価と平米単価の違いは?
坪単価 | 平米単価 | |
---|---|---|
単位 | 坪 「尺」を基準に計算(尺モジュール) |
平米 「メートル」を基準に計算(メーターモジュール) |
単位換算 | 1坪=3.30579㎡ | 1㎡=0.3025坪 |
計算方法 | 本体価格÷延床面積(坪数) | 本体価格÷延床面積(平米数) |
坪単価⇔平米単価 | 坪単価×3.30579 | 平米単価×0.3025 |
坪単価とよく似たもので「平米単価」と呼ばれるものがあります。
両者の違いとしては延床面積を「坪」と「平米」どちらで測るかの差のみです。しかし1坪と1㎡では面積が異なるため同じ建物でも単価が変わってきます。
坪単価と平米単価は「1坪=約3.30578㎡」「1㎡=約0.3025坪」という関係が成り立ちます。つまり1㎡より1坪の面積の方が約3.3倍広いという訳ですね。
例えば本体価格2,000万円で延床面積40坪の場合、坪単価と平米単価は以下のように計算できます。
- 坪単価:2,000万円÷40坪=50万円
- 平米単価:50万円×3.30579=165.2895万円
このように同じ建物でもどちらを採用するかで大きな差があるので注意してください!不動産表記では坪単価と平米単価の両方が使われているので、どちらを提示されてもすぐに換算できるようにしておきましょう。
マンションの坪単価は戸建住宅と同じ計算方法?
ちなみにマンションの坪単価は「販売価格÷延床面積」で求められます。例えば販売価格4,000万円で延床面積40坪の場合、坪単価は100万円という計算です。
マンションは部屋ごとに間取りや方位などの条件が異なりますが、条件が似た部屋同士の坪単価を算出すれば価格帯を比較することができます。
ただ、坪単価だけをあてに価格を判断するのはあまりおすすめできません!マンションの価格は立地条件によっても左右されますから、総合的に見て「この条件でこの坪単価なら安い」と判断するのが正解です。
坪単価を計算する時の注意点
坪単価は建物のグレードを判断する指標にはなりますが、色々な要素によって影響を受けやすい部分でもあります。
そのため坪単価だけをあてにして建築費用を判断してしまうと、後から追加費用が発生したり数百万単位で損をしてしまったりする可能性もあるんです!
坪単価を費用の目安にする際は以下のことに注意しておきましょう。
坪単価の注意点
- ハウスメーカーや工務店によって計算方法が異なる。
- 本体価格以外にも費用が発生する。
- 消費税抜きの価格で表記される。
- 延床面積が小さくなると坪単価は高くなる傾向がある。
- 家の形状によって左右される。
【坪単価の注意点①】ハウスメーカーや工務店によって計算方法が異なる。
坪単価の計算する時の基本は「本体価格÷延床面積」ですが例外もあります!なぜならハウスメーカーや工務店によって坪単価の計算方法が異なるからです。
本体価格とは建物本体のみの工事費というのが一般的な解釈ですが、メーカーによっては照明やエアコンなどの設備にかかる費用も含める場合があります。
また、坪単価の計算においては延床面積でなく「施工床面積」を基準にするメーカーも存在します。どちらも建物の床面積のことですが、対象となる範囲が異なるため同じ建物でもどちらを採用するかで坪単価が変わるのです。
- 延床面積:ベランダ、収納、地下室、玄関などを除いた床面積のこと。
- 施工床面積:ベランダ、収納、地下室、玄関など全て含んだ床面積のこと。
2つの違いは部屋の間取りにカウントされないベランダ、収納、玄関などの部分を床面積として含めるかどうかの差です。
施工床面積の方が延床面積より広いので「本体価格÷施工床面積」の方が坪単価は安くなります。少しでも坪単価を安く見せるために施工床面積を採用しているメーカーも多いので、額面だけでなくどのように坪単価を算出しているのかを必ず確認しましょう!
【坪単価の注意点②】本体価格以外にも費用が発生する。
坪単価は建物の本体価格を面積で割った数字なので、土地の整備代や登記にかかる費用などは含まれていません。
本体価格は建築費用全体の7割~8割にあたるので、坪単価×延床面積とは別に1000万円程度余裕を持って予算を見積もっておくと良いでしょう。
【坪単価の注意点③】消費税抜きの価格で表記される。
坪単価に関わらず建築にかかる費用は基本的に消費税抜きの価格で表記されます。そのため、実際にかかる建築費用を正確に求めるには「坪単価×延床面積×1.08%」という計算になります。
特に家を買う場合は8%でもかなりの額になるので、初めから税込価格で予算を見積もっておきましょう。
【坪単価の注意点④】延床面積が小さくなると坪単価は高くなる傾向がある。
一般的には坪単価を見れば建物の水準がわかると言われていますが、必ずしもそうとは限りません!
延床面積が小さくなれば材料費が浮いて反対に坪単価が安くなるのでは?と思いますよね…。しかしキッチンやトイレなどの設備は、建物の規模に関わらず必要なため結果的に坪単価が高くなることもあります。
このように坪単価と建物のグレードは常に比例する訳ではないことを知識として知っておきましょう。
【坪単価の注意点⑤】建物の形状によって坪単価が変わる。
特殊な形状の建物は施工費や材料費がかかるため、本体価格に比例して坪単価が高くなります。そのため、同じ延床面積でも建物の凹凸が増えれば坪単価にも影響が出ることを覚えておきましょう。
坪単価のまとめ
以上で坪単価とその計算方法についてを終わります。
坪単価は家造りだけでなく、リフォームや増築、土地の造成費用(整備代)などあらゆる場面で費用の目安として使われています。もちろん不動産投資においても頻繁に登場する重要語句ですから、意味を理解したうえで自分で計算できるようになっておきましょう。
また坪単価と同様に平米単価も不動産業界ではよく使用されるので、両方覚えておけば表記が違っても複数の物件を比較できますよ!